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自由に使えるおカネを持つのは(リッチな主婦・娘を除けば)、自宅から通う独身女性(パラサイトシングル女性)と、住宅ローンや教育費の負担がなくなった中高年女性であると常にメディアに取り上げられてきた。
確かに独身女性が連なって年に何回も海外旅行に出かけ、中高年女性が連なってホテルのランチバイキングに繰り出す光景を見れば納得してしまう。
アンチエイジングも、ホテイチも、ヨガもピラティスも、コエンザイムQ10も、やはりこういった女性たちが消費を引っ張ってきたから流行したのだ。
この捉え方は、女性を年齢と既婚/未婚(若い独身女性と、中高年既婚女性)だけでとらえた非常に粗いものであり、女性の中で本当は「誰がリッチか」についてはもっと検討する必要があるだろう。
男性の所得格差が拡大傾向にあるのと同様に、女性の中でも所得格差や階層化が起こっている。
一言で言えば、リッチな女性はよりリッチにということだろう。
女性の所得格差を拡大させる要因の一つは「キャリア」である。
男女雇用機会均等法以降、総合職と一般職というコース制度を導入した日本企業は多い。
結果的には総合職は男性で一般職は女性と、コース制度は男女性差役割を助長するものだと批判もされてきたが、均等法から 年たって、総合職初期世代の少数派女性たちが 代後半から 代となり、ようやくマネージャーや課長、部長クラスへと昇進する人が少しずつ出てきた。
もちろん将来の労働力不足に女性労働力、女性管理職増加のポジティブアクションなど、国際社会から吹いてきた世間の「風の流れ」も後押ししている。
総合職として入社しながら思ったようにポジションや収入が上がらなかった総合職女性たちも、実務の積み重ねと風の流れにより、突如何らかのポジション(肩書き)と年収アップを手に入れることになった。
日本の大企業に見切りをつけて外資系企業やベンチャー企業へと転職した女性たちの中にも管理職ポストについて、高収入を得る女性も増えてきた。
女性がキャリアップによりポジションと高収入を得る、そんな時代がやっと到来してきた。
彼女たちには「使えるおカネ」はあるが、現状では「使える商品・サービス、シチュエーション」はまだまだ少ないといえる。
なぜなら働く女性がターゲットとは言いながら、いまだ企業は会社帰りに百貨店や習い事に行くことができ、有給を使って友人と旅行やレジャーを存分に楽しみ、テレビドラマをオンタイムで見られる、比較的時間的余裕がある女性を対象にしているからだ。
キャリアアップにより小金を持つようになった女性たちは仕事のやりがいと同時にハイプレッシャーと長時間勤務に追われており、平日に百貨店や習い事に行く暇もテレビドラマを見る暇もない。
友人と日程を合わせて海外旅行に行くことも難しい。
日頃の心身の疲れを癒すためにインテリアにこだわったり何十万ものマッサージチェアを買ったり、仕事や遊びの時聞を増やすために独身女性が家事代行サービスを頼んだりと、これまでのOL像とは違うライフスタイルを送っている。
「キャリアアップによってポジションと高収入を得るリッチな女性」との所得格差を生み出している。
バブル崩壊によって大企業を中心に一般職社員の採用は一時ストップしたが、その間にこれまで一般職社員が担っていた業務は派遣社員やパート・アルバイトといった非正規社員が担うようになった。
景気回復により採用を再開しても一般職での採用枠は少ない。
一般職で採用されたとしてもいずれは年収の頭打ちが来る。
コース別人事制度で、もっとやりがいのある仕事に就きたい女性はコース転換すればいいため、一般職の賃金テーブルは何歳になろうが勤続年数が何年になろうと、上限が抑えられているのが現状である。
現代日本の一般職は限りなく「職務給」(業務内容によって決まる給料、同じ業務をやっている限りベースアップを除いて給料は上がらない)に近いものになってきた。
パートタイマーアルバイト・嘱託社員・契約社員・派遣社員などの非正規社員は今や全雇用労働者の3割を占めるようになった。
男女合計値であり、女性だけに限るとなんと全雇用労働者の5割を非正規社員が占めている。
勤務形態によって多少の格差はあるが、男女平均での年収は120〜130万円、女性に限ると年収110〜120万円の水準というデータもある。
単純な試算になるが、働く女性を100人とした場合、半分の 人が非正規社員で年収110〜12などキャリア女性で年収600万円以上。
これが日本の女の格差である。
彼女たちは収入すなわち可処分所得も違うが、ライフスタイルも大きく違っている。
今後はこの5人(5%)というマイノリティマーケットがリッチな女性として期待できるだろう。
いま急増しているニューリッチ女性の所得格差を考える上で欠かせないもう一つの要因は「結婚」である。
ア女性のほうがリッチ」とはならないこともある。
アルバイト女性は既婚者で夫が年収1000万円であれば世帯所得として上回るからだ。
よってリッチな女性の定義には「キャリアアップによってポジションと高収入を得るキャリア女性」というファクターとは別に、「夫がリッチかそうでないか?」というもう一つのファクターが重要になってくる。
総務省の「就業構造基本統計調査」によると、夫の所得が高ければ高いほど妻が働く割合は減るという傾向はここ初年で変わっていない。
夫が高収入であれば外で働いて家計を助ける必要がないということだろう。
ここ却年で特筆すべきなのは、夫の収入が高いほど妻の働く割合が急速に高まってきたということである。
もちろん妻の勤務形態や年収によるが、「高収入の夫と専業主婦」世帯中心から「高収入の夫と働く妻」世帯が確実に増えてきており、世帯としての所得格差がどんどん拡大する傾向にある。
これまで紹介してきたニューリッチは、景気回復や社会構造変化などによって華々しく現れた新しいリッチ層であり、今をときめくIT長者や、葉大な個人金融資産を抱えるシニア、成果主義で高収入を得るサラリーマンや、キャリアウーマンたちである。
考えるニューリッチはもう一つある。
所得や資産はそれほど高くなくとも、こだわりのある特定分野に絞って贅沢を楽しむ人たちのことである。
その一つがROHAS(ロハス)な人たちに代表される、ライフスタイルにこだわる人たちである。
日本では結果も出ているが、正確な意味・内容をきちんと理解している人は1割もいないと言われている。
ヨガとか玄米などスロープードやスローライフを楽しむようにイメージで理解している人が多いようだ。
ロハスには5つのカテゴリーがあるといわれる。
一つ目は持続可能な地球環境への貢献。
省エネ型電気製品とか太陽光や風力発電、燃料電池などの・自然エネルギーの市場である。
二つ目は健康的なライフスタイル。
オーガニツクフード(有機食品)の市場が代表的である。
三つ目は代替医療。
現代医療ではない、世界各地の伝統療法や民間療法のことであり、アロマテラピーやマッサージ、ビタミン剤、指圧などが含まれる。
四つ目は自己啓発であり、ヨガや瞑想などが代表的である。
最後はエコロジカル・ライフスタイル。
環境に配慮した生活のことであり、リサイクル素材を使った家具やオーガニックコットンの洋服などがある。
この説明だけでは「ROHAS」の実態がよくわからないだろう。
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